Two layers of paint

Depression turns into pleasure RELEASE INTERVIEW

 

 

気がつけば10年以上関係が続いている友達がいる。今年、新しい音源が出来たとの事。良い時期も悪い時期も観てきたけれど、やはり好きな事を続けている人は素敵だ。幾度のメンバーチェンジや生活環境が変わる中、変わり続ける事を変わらずやっている。今回インタビューを行うに当たって「いや俺は、いいよ」と言って初めは乗り気では無かった彼だけれども、このウェブサイト公開15回目の記念としてどうですか?と提案すると彼は快く返事をくれた。いざ待ち合わせ当日、彼はスタジオ入るや否や、ギターをセッティングし始める。おいおい、これはマンツーマンのインタビューだぜ?

 

12月某日、PIGSTYにて私DEADFISHBOYS KameyamAによるインタビューが始まった。インタビューというか、ただの忘年会?

 

 

――アルバムリリースおめでとうございます。前作より干支一周?振り 3枚目のアルバム。そしてタイミング悪く世界も一変?

 

 

Toshi(以下~T):やっと出来たと思ったらツアーほぼ飛んだっていうね(笑)

亀山(以下~亀):色々決まってたよね?

T:1月苫小牧でレコ発、2月東京にある下北沢シェルターでライブ、3月札幌で自主企画しようとしたらコロナで開催難しくなって。その後、九州ツアーで大分と福岡、道内は帯広、夏に大阪と東京で2本行く予定がキャンセル、という感じだね。オリンピック延期になったからそこの連休利用して行こうと思ってたけど、そんな甘くなかったよ(笑)すぐに収束するかなって思ったけど、全然収束しなかった!ウィルス舐めてたわ(苦笑)

亀:4月に迷ったけどライブしてたよね?

T:今年は4月のライブが最後だったね。その日のライブは全然お客さんいなかったけど暫くライブ出来なくなるって事が決まってたから楽しかったよ。不思議な気持ちだった。最初からこの気持ちでライブやってろや!って思ったよ、自分に(笑)今まで当たり前のようにずっと続いてくことが自分の中で良いと思ってたんだけど、どこかで色々な事を曖昧にしてたことに気がついたというか、考えさせられたよね。だからコロナの期間を利用してイメージを形にしてる人は凄いと思う。俺は、ぼんやり過してしまった という感じだしね。

亀:コロナ禍でも活動して何か形に出来ている人は、どんな形でも凄いなと思ったよね。

T:最近は断片的にだけど新曲が出来始めているから、形にしたいっていう明確な目標が出来たかな。とにかくやってみたい。

 

 

――さて、アルバムの話をしましょう。今作はセルフプロデュースで制作を行っていますが、何がきっかけで自主制作にしようと思いましたか?

 

 

 T:単純に今、出してくれるレーベルが無かったから。1st,2ndを出してくれた<IT’S A FACT RECORDS>と何かあった訳ではないんだけど、今のTwo layers of paintはレーベルと一緒に動いて何かをしてた訳じゃないからね。自然と距離も空いちゃってて。自然に自分で出そうって思った。アルバムを出す為だけにコンタクトを取るのも違うかなって思ってね。

亀:紆余曲折ありながら経験を経て3rdアルバムまで辿り着いておめでとうございます。

T:このレコーディング、アルバム用の曲が揃って録り始めたのが2019年2月。最初はベースとドラムのリズム隊でクリックなし一発録音、後からギター被せる予定だったんだけど。これ、ギター乗っからないし歌も入らない!駄目だ!ってなって。じゃあ楽器隊全員で一発録りだ!って半分ぐらいRECしたけど、それも作業一旦止めて。

亀:でもやってみないとわからない事だからね。経験しないと。

T:じゃあ一発録りだってなって、楽器隊全員で一発で録ってみたんだけど、演奏ヘタクソ過ぎてなんか違うなぁ・・・ってなって。最終的には1曲以外クリック使って全部別録りでRECしたんだよね。今回レコーディングしてくれた小松君は、ずっと別録りを提案してくれてたんだけど、俺が別録りは無しだ!って。

亀:勢いが出ねぇー!(笑)って?

T:そうそう(笑)勢いが出ねぇーつって。初回ベースとドラムで録って駄目で、2回目楽器隊全員の一発録りも駄目だってなって、最終的にバラ録り。色々な人からクリックを使って録った方が良いよって言ってもらってたんだけど。今思えばその通りだった。自分が違和感を持ってたのがテンポの部分だったりしたから。レコーディングの基準を最初から設けておけば良かったよね。優先順位的に最後に置いていた事が自分に合っていたんだよね。コレ恥ずかしいな(笑)他の人からしたら「おまえ馬鹿か!」って思うかもしれない(笑)

亀:でもトライしない人は一生気づかないかもしれないって事もあるよ?

T:いやー気づいてるしょ(笑)

亀:人それぞれ気が付く分岐点は違うと思うし、賢い人は早く気付くかもしれない。けど体験したことで身に染みて気づけたって事で(笑)

T:ホントはね、みんな全部間違う前に気づくと思うんだけど、俺は自分が良いと思うものを全部試して最終的に自分が違うと思ってたものが正解だったという(笑)一番最悪なパターンだよ。俺そういう事多いんだよね(笑)

亀:イメージと現実、なかなか違うって事がわかるよね!

T:俺そのバランスがかけ離れていて(苦笑)みんな気づくんだよ?でも俺は頭が「こうだ!」って一方通行な直線で。それで、

 

こうだ!

 

こうだ!

 

こうだ!

 

 

 

 

んーーーこうだ!

 

ってやって……

 

 

 

 

 

 

 

 

「違ったぁ…….」って(笑)

 

 

 

 

 

 

亀:(笑)(笑)(笑)(笑)(笑)

 

T:流石に頑固な俺もわかったよね!!!(笑)俺、間違ってたって!爆笑

亀、T:爆笑

T:間違いを正解としてたから!

亀:かっこいいけどね、それも!

T:「あっ、すみませんでした!」って(笑)今回3rdアルバムは小松君(エンジニア)と色んな事を試してみて、どういうやり方が自分に合うやり方なのかっていうのが、わかったレコーディングだった。これはこれで良いんだけど、これを出せたから満足って訳じゃないんだよね。次回良い音源を作れる確証は無いんだけど。いかに自分の基準がズレてたというか(苦笑笑)

亀:でもそこを信じてやってきてる訳だから。

T:1st,2ndの時「もっと周りの意見聞けよ」ってstuoomのオダ君やヨシト君に言われた事、思い出したよね。おまえの頭の中で良いと思っても聴いてる人がそうじゃなかったりするから。「だからー、言ったろ?」ってそんな感じ(笑)歌録りも俺の中ではバッチリ(メロディーとかも)なんだけど、聴いてみたら「何コレ?めっちゃ音痴じゃん!笑」「全然違うんですけど!」って言ったら監督2人に「全然違うんですけど!じゃねーよ!(笑)」って(笑)

亀:爆笑

T:自分でもキーがわからなくなってオダ君にキーボードで音程探してもらって「こうじゃね?」って教えてもらって「あっそれです!」みたいな。「それです!じゃねーよ!(笑)」って。ずっとそんなことやりながらレコーディングしてた。当時オダ君も20代だったと思うけど大変だったと思う。たぶん俺らより手がかかったレコーディング他にないんじゃないかな?(笑)

 

 

 ――今作は前作に比べて曲の雰囲気が変わっていますね。どういう変化を試みましたか?RECESS(海外のレーベル)のバンドとかも好きだと思います。音楽性の事について教えていただけますか?

 

 
T:RECESSのバンドは元々好きだったからね。前作の時はPLAN-IT-X,RECESS,NO IDEAのバンド聴いてて、それ以降はカントリーとか、インディーロックやオルタナとか色々。今作に行くまでの間に影響受けたのはパンクっていうジャンル分けに入るバンド以外のモノだったかもしれないね。パンク以外のモノを自分の思うパンクの衝動のフィルターを通して鳴らすって感じのイメージかも。

亀:なるほど(詳しく聞かせてください)

T:人によってメッセージ性とか姿勢とかがパンクだったりすると思うんだけど。俺の中では<吐き出し方>なんだよね。これは賛否両論あると思う。メッセージは自分の言いたい事を言えば良いと思うし、ラブソングでもいいし、政治的でも、普段の愚痴でもいいと思うんだけど。結局、俺にとっては<衝動>なのかな。吐き出し方なのかなーって。俺はそう捉えてるかな。

亀:あー、なるほど...(驚いてる)

T:でも他の人の形は否定はしないけどね。メッセージ性や姿勢だって言う人もいるだろうし。俺は自分の良いと思ったモノを吐き出す時の感覚。表現の仕方かなって思う。これから音楽性は変わっても、吐き出し方は変わらないんじゃないかな?

亀:札幌で活動する4バンド(TWO LAYERS OF PAINT,MODERN GOODDAYS,B.B JUNKIE,DEADFISHBOYS)を集めたV.A Bumpy fields foreverに収録された「END OF DAY」では当時25歳の割には渋いことやってるなと思ってたけど、3rdは延長戦上?なのかな???

T:んーどうだろ?当時はAGAINST MEみたいな渋い感じに憧れてた部分はあるよね。自分の中で渋さが追い付いていないなーと思いながら演奏してたよ。笑

亀:歌詞も「この街でずっと唄っていたいな」でしょ?よくバンド続けていられたよね。嘘は唄ってない!

T:俺、嘘つきだけどね!(笑)歌詞に関しては嘘ではないかな?嘘臭いMCする奴嫌いだし(笑)

亀:凄くわかる(笑)

 

 

――歌詞についてお聞きします。先程から<吐き出し方>というキーワードが出てきていますね?

 

 

T:歌詞….俺どんな事を書いてるんだろうね(笑)

 

 

と言い、自分の歌詞カードを眺め始める。

 

 

T:「絶対無くならないネガティブな事に対して、でもそうじゃねぇ」って事を唄ってる。嫉妬だったり、妬みだったり、建前とか、自分もそこに折り合いをつけていかなきゃならない。どうにもならないんだけど、そうじゃないって思ってたりもしてて。嘘ついてる自分もいるかもしれないんだけど、正直でいたい自分もいるっていうか。「矛盾」だよね。生きて行く上で自分も矛盾してるけど、矛盾したくない自分の理想を唄っているのかもしれないよね。でも、それは叶わないんだけどね。叶わない事を唄っているかもしれない。

亀:自分に正直、良い事だと思うけど?

T:悪い事ではないけれど、俺はそこまで強くないって事だよね。矛盾しなきゃ生きていけない自分が本来の自分なんだけど、矛盾しないで生きていたい自分をどっかで持っていたい。そこを唄っているんじゃないかなって。

亀:なかなか普段聞けない話が聞けたかもしれない。歌詞はどういう風に書いてるの?ノートとかに書いてる?

T:ノートか携帯電話のメモに書いてる。

亀:どういう時に書いてるの?

T:あぁー、何かにモヤモヤしてる時かな。

亀:それは夜?

T:別に時間は関係なく。俺は2~3年精神状態がよろしくない時期があって。ベースのカズキがバンド抜けるタイミングかな?

亀:あの時期?辛かった?

T:あの時は当たり前に出来ていた事が当たり前に出来なくなっていて。

亀:そうだったんだ。

T:だからあの時、何か継続して出来る事をやろうと思って日記つけてた時期があって。その日記に書いてた言葉がヒントになって歌詞になった事も多かったかもしれない。ノート3冊分はつけてたよ。

亀:えぇー!凄い!

T:日記をつけてると、今日何もしなかったなーっていう一日も意外とこんな事あったんだなって思ったりするんだよね。俺こんな事思ってたんだ、とか。意外と小さい事でもプラスな事あった、とか。文章に起こすことによって拾い忘れがない、見落としがちな事が少なくなる、とか。それでちょっとだけ前向きになったりもしたかな。目に見える形で残す、例えば外に発信するとなると人に見られてる意識で書いちゃうんだけど、そうじゃなくて自分だけしか見れないノート。何を書いてもいいって状態で。

亀:デスノートみたいのでしょ?(笑)

T:失笑 そうそうそう(笑)面白かったよ日記つけてる時。

亀:歌詞は書いたら貯めとくの?

 T:貯めとく、俺、断片的なんだよね。一行とか。テーマに沿って書くんじゃなくて断片的な一文を繋ぎ合わせていく感じ。だから題材があってそれについて考えるとかではないかな。

 

 

――今更ですが、バンド名「TWO LAYERS OF PAINT」の由来を教えてください

 

 

T:20歳ぐらいの時まで平凡キックって名前で活動してたけど、NO HITTERのヨシト君に「バンド名変えろ」っていきなり言われて。最初は反抗したけど、まぁ変えて良かったよね(笑)改名を考えた時に「TWO LAYERS OF PAINT」っていうバンドで一番新しい曲があったんだよね。

亀:へー(驚)アレだ!カウンターアクションのV.Aに入ってる曲だ!バンド名があってテーマソング的なの作ってたんだと思ってた!

T:平凡キック(改名前)の時に作ったデモにも入ってたんだよね。意味合い的には「最初からやり直すんじゃなくて、上から塗り潰していこう、誤魔化していこうぜって(笑)バンド名変える➝二度塗りする、でいいんじゃね?ってなって。それで<TWO LAYERS OF PAINT>になったんだよね。平凡キックでやってたら今頃どうなってたんだろうね???

亀:平凡キックだったら続いてなかった可能性あったよね。

T:その当時お世話になったイベンターの人に後から聞いた話だと企画に誘いたかったけど平凡キックって名前だと誘いづらかったって言われてね。(笑)

だからヨシト君は色んなところでターニングポイントっていうか救世主になってたよね。当時の若い俺らの。2枚アルバムも出してもらったし。NO HITTERに価値観を変えられた。当時憧れていたメロコアとかハードコアのサウンドとは違ったけど自分にはとてもしっくりきて。そこからかな?自然と今の路線に乗った感じはあったかな。

NO HITTERの周りgreen!やCOMIX,CHAOTIX,HIGH BLOOD PRESSUREとかね。そこからドンドン衝撃を受けていってね。札幌すげえ。って。FYPやDESCENDENTSもそうなんだけど、かっこいいバンドから教えてもらったのは「自分らしくやれ」って事だった。

 

 

――普段、音楽はどんな風に聴いてますか?

 

 

T:いやー最近子供出来てからさー。

亀:家で聴けなくなったって言ってたよね?

T:そう、ゆっくり家で音楽聴く時間が無くて。移動中に聴く事が多いかな。

亀:携帯電話のイヤホンで?

T:そう、だからサブスクって便利だと思うんだけどー。レコードをコンポの前でじっくり聴くとかさ、時間が少なくなってて。

亀:子供と一緒だとなかなか聴けないとか?

T:聴けないねー。

亀:spotifyとかで聴くの???

T:そうだねー。でも時間が限られてくるとゆっくり音楽を聴く時間よりゆっくりギター弾く時間の方が欲しいから。そっちに時間割いちゃってて。だから変な話コロナでバンドが止まった期間でゆっくり音楽聴く時間が必要なんだなって事にも気づけたかな。

亀:あぁー(納得)

T:皮肉なもんだよね、音楽を止められたのはコロナなんだけどさ。だけどそこで教えられたものもあったっていうか。

亀:たしかに俺もライブ観に行けないのもあるけど、聴く時間が増えたよね。今年は。

T:悲しい事とかネガティブな事がないと気づけないって沢山あるから。

亀:わかる。方向性違うけど、俺も、何だろね?「自分って何だろ???」みたいな?

T:あぁー、それも思ったりしたかな。あと俺って全然オタクじゃないんだな。とか。(笑)

亀:いやいやいや、オタクでしょ!(笑)

T:度合いの問題???(笑)

亀:幅広いじゃん、色んな音楽聴くし!

T:それは色んな音楽を好きになったキッカケがあって、どこかでずっとこのバンドで同じ事(同じ路線)続けるのは無理だなって思ってて「どう変化しても良いようなバンドをやろう」ってのは活動当初から考えてたかな。メロディックとかPOPパンクに限らず、自分の中で変化していくんだろうなって。客観的に聴いて変化してるかはわからないけど、変わり続ける事を変わらずやっていこうって。

亀:アップデートを恐れずに?

T:うん、じゃないと俺の場合は良くなっていかないと思ってるし。ずっと同じことを続けて良くなる人も勿論いるけど俺はそっちじゃないかな?色々やりたがりだから俺、目移りしちゃう人だから。

亀:そう考えたら、アップデート出来ておめでとうございます!っていうね(3rdアルバム)

T:あぁ(笑)アップデート出来てる?これからどんどんアップデートしていくと思うけど。

亀:よく辞めなかったよね(笑)

T:でも辞めるっていう選択肢はなかったかな。正直メンバー変わったし、生活環境も変わったけど。つまんないって時期の方が多かったかもしれないし。約20年やってて。でも、なんだろ?そのうち楽しくなるべって思ってた(笑)メンバーいないから、とか、かっこよく出来ないから、とか、曲が出来ないから、とか。○○だから辞める?全部辞める理由に俺はならなかったかなー。メンバーいなくなる➝そのうち見つかる、つまんない➝そのうち楽しくなるだろう、とか(笑)そんな感じだった。でも、もっと早く色々解決は出来たかなとは思う(苦笑笑)俺は流れに身を任せすぎなのかなーって思うけど。

亀:(笑)(笑)(笑)

T:でも俺はつまんなくてもやってるっていうか。んーこれが良いのかわからないけど。たぶん20年近くやっててつまんない時期の方が多かったと思うしね。

亀:あー(驚)

T:変な話、なんだろ、、、、

 

(しばらく考え込む)

 

 T:バンドが俺を苦しめてるんじゃないか?とか思ったこともあったかな。今回一旦バンドが止まって生活が楽に感じてたこともあって。毎日が。味気ないんだけど、でも楽だなって。んー結果的にバンドが自分にとってマイナスの事の方が多いのかもしれない(笑)

亀:はっはっはっはっ~(声を出して笑う)

T:だけど辞めてないっていうか、う~ん。不思議だよね。

亀:だって、この24~5歳の時(1st,2ndの頃)は年齢も若くて何もかも新鮮でバンド活動も謎なアドレナリンも出てたでしょ?

T:あぁー出てたね。

亀:でも段々慣れてくるというか、経験として通過したら、また新しい事を始めないとね自分で見つけない限りなかなか道筋見えてこないからね。

T:でも結局、今の奥さんと出会ったのもライブハウスだし、今いる亀ちゃんとか周りの友達だとか、今の自分という人間が形成されたのは、良くも悪くも音楽というか。んーなんだろうね(考え込む)別に続けてもいいかなって(笑)

亀:はいはいはい(笑)

T:コロナでバンド止まったけど、今はサブスクとかお金かけなくても良い音楽に沢山出会えるじゃん?簡単に。だけど良い音楽は沢山聴けるんだけど、自分を元気にしてくれたのは友達の新譜だったりとか、今みたいに気軽に会ったりだとか、ライブハウスだったりとか。

亀:すぐ隣にあるものだったりもするよね?

T:そうそうそう!周りにいる人が行動してるのとかに自分が反応するというかね。そこで動かされているところはあるかもね。音楽で動かされてる。それが良いか悪いかなんてどうでもよくて。

 

 

――最近、音楽以外でハマってる事ありますか?

 

 

T:音楽以外?あぁーちょっと待ってね。

 

ギターを弾きだす(約10秒)

 

T:音楽以外?(困った顔と不安そうな声で)

亀:爆笑 無いでしょ?そのリアクション!(笑)いやそれはそれでいいんだよ?全然!

T:もしかしたら俺って音楽そこまで好きじゃないのに他にハマるものが無かったから音楽やってるだけなのか?(笑)

亀:なに?反省会?コレ???(笑)

T:もーそれはそれで良いと思ってるよ!三日坊主な事多いけど、たまたま続いてるのがコレって事かもしれない。

亀:たしかに俺も長く続けられてるのって音楽ぐらいかも。

T:映画とか漫画も楽しいけど、自分で作るって作業が楽しいから。ずっと続けていきたいと思ってる。そこで触れてくれた人の反応で自分を確認できるというかね。

 

 

 ――じゃあ次、時間も無くなってきましたね

 

 

T:無駄話多いからね!

 

亀:でも無駄が大事なんだけどね!

 

 

――来年の予定は?

 

 

T:いやー来年の見通しがねー(笑)

亀:(笑)(笑)

T:メンバーとスタジオ入って今作ってる曲を完成させて、音源は作りたいなと思ってるけど。ライブがどうなるか?だよね。

亀:配信ライブをやるのか?それとも人数制限など規制ルールを設けてライブをやるのか?
T:配信ライブ、やりたいと思ってるよ。んーライブは、いつでもやりたいけど個人的な事情でお客さん入れたライブはいつ出来るかわからない状態。だから今は曲作りかな?それを形にする事を進めたいかな。年1ぐらいでは音源出したいし。やっと12年振りに出せたから(笑)40までに5枚目出したいねー。

亀:おぉー!大丈夫?(笑)これ文字に残るけど?40までだったら2年で1枚ずつのペースだけど大丈夫???(笑)(笑)

T:本当は30までに5枚目まで出したかったからね、全然出来なかったけど。それが40までにって目標に変わっちゃったけど(笑)(笑)だいぶ遅れてるけどね(笑)この歳で気づいてしまったのは、、、、たぶん、俺、、、、、、、

 

(考え込む)

 

人よりかっこ悪いことは一通りやったと思うんだよね(笑)

亀:(笑)(笑)(笑)あーはいはいはい(笑)

T:これからもやっていくかもしれないけど、逆に強みでもあるかなと(笑)その経験は全く必要ではないんだけど(笑)自分にとっては良かった事だから。一通りかっこよい事やってきたんじゃなくてね。ダサい事。身の程を知れた歳月だったから。ここからやってくことはそれも踏まえて背伸びする必要がもうないっていうか(笑)経験しなくて良い事だけど。

亀:自分にとって良かったのかな?人にはお薦めしないけど?(笑)

T:そう。絶対お薦めしないけど、人には(笑)(笑)

亀:爆笑

T:もっと近道あるから(笑)

亀:でも、それも含めて好きな人もいるわけじゃん?TWO LAYERS OF PAINT

T:それが不思議なんだよね。人としてダサい事やってきた中でも、変わらずに接してくれる人やこのバンドを良いって言ってくれる人もいたから活動出来てたのかもしれないし、そこに気づけてたのも大きかったかもしれない。自分を受け入れてくれた周りの人達のおかげかな、やっぱり。

 

 

――今まで札幌に来たことない人に札幌を紹介してください。自分から見た札幌ってどんな街?

 

 

T:札幌?んー(考え込む)

 

 

普通の事したら寒いと思うんじゃない?(笑)

亀:爆笑 いやー面白いね。なるほど、たしかにそうかもしれない。

T:なんだろうなーんー。あっ札幌とか関係ないんじゃない?

亀:土地じゃないと?

T:んーわかんない。でも何かを表現する作るには良い刺激を与えてもらえる場所だと思うけどね。埋もれていかないというか。自分の作ったものが埋もれづらい街なんじゃないかな?と思うけどね。どこの街にも個性がある人がいるからねー。結局、人なんじゃないかな?人。

 

 

――最後に読んでくれた人へメッセージをお願いします

 

 

T:これ、自分にも言える事なんだけど<明日でいいや>って思わない事だね(笑)明日でいいやって思ってたら、一瞬で1年経って、10年経って、歳取って身動きとりづらくなって。本当にそれは思う。このアルバム、3rd、出せたけど、もっと早く作れたはずだし、もっと良いものをもっと早く出せたはずだから。正直、後悔してるよ、俺は。よくさ、後悔しても意味は無いとか聞くけど、でも、後悔はしてるね(笑)

亀:はっはっはっはっは(笑)➝大ウケ

T:とにかく明日でいいやを繰り返さない方がいいんじゃないかな?って本当に思う。俺はそれをひたすら経験したから(笑)それで後悔してるから。それはやっちゃいけない事だなって。自分がバンドで経験した教訓としては、、、、。(笑)俺はそれを無くしていかなければならないし、皆にはそれをやってほしくないなって思う。これは本当に経験から言える。

亀:なるほどね。今回のインタビュー、なかなかトシ君っぽいインタビューだったね(笑)トシ君なかなかバンド辞めないよなーと思って。

T:まー辞めれないよね!しょうもないやつだからさ(笑)

亀:爆笑

T:なんか、歌詞で<ここは逃げ場所じゃない>って唄ってるんだけど、<逃げ場所>かもね(笑)でも、それはそれで俺の人生だし良いかなって。

亀:でも案外周りでそう思ってる人もいるかもしれないよね?

T:<逃げ場所>でもいいんじゃないかな?前は<逃げ場所>にするのがダサいって思ってたんだけど。でも<逃げ場所>になってる人もいると思うから。それはそれで良いんじゃないかな?って。そう思うようになったかな。

 

 

 

 

 

2020/12/08@PIGSTY